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かまぼこの産地別特色

原料魚の違いによる産地別特色

かまぼこは各地の近海で捕れる鮮魚を原料としてつくられ発展してきました。明治35年まではすべて手作業で、家内工業的に造られていました。原料魚の解体は包丁を使い、脱水は手絞り、すり身を潰すのは杵や石臼を使い、板付けは包丁、蒸煮は蒸籠を使ってかまぼこを造っていました。その頃は、鮮魚の貯蔵技術や運搬技術が未熟であったので、売れ残りの鮮魚を処理する手段として、比較的保存の効くかまぼこが造られるようになっていったようです。地方の職人が技術を駆使し、魚の特徴を活かしながら改良を重ね、地方色豊かなかまぼこが造られました。

魚名 漁場 地域 主な品目
グチ 近海〜以西※ 小田原、和歌山、豊橋 蒲鉾、ちくわ
ハモ 近海〜以西※ 関西 蒲鉾、ちくわ、揚蒲鉾
エソ 近海〜以西※ 山口、愛知、北九州 蒲鉾、ちくわ、揚蒲鉾
タチウオ 近海〜以西※ 関西 ちくわ、揚蒲鉾
トビウオ 近海 鳥取、島根 ちくわ、揚蒲鉾
キチジ 近海 宮城 笹蒲鉾
サメ 近海 関東、東北 はんぺん、焼ちくわ
イワシ 近海 全国 つみれ

※印の漁場は現在、東シナ海、タイ、インド洋からの冷凍すり身を使用している場合が多くなっています。(近海での漁獲量が減少しているため)

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